2020年度の安全重点施策

 
 2020年度は、5年を期限とする『中期安全推進計画』(2020年度〜2024年度)の初年度として、2019年度までの取り組みの深度化を図るとともに、2019年度に発生した事故や故障等の原因分析に基づく対策を徹底し、『2020年度 安全推進計画』の重点実施項目を着実に実施することで、目標達成に向け全社員が一丸となり取り組みました。
   

  主な「ハード対策」

   

1 誤出発防止対策

 
 安全側線が設けられていない箇所の誤出発防止対策(誤出発防止用ATS地上子の設置等)を強化するとともに、2016年度より安全側線が設けられた箇所にも誤出発防止対策を実施しています。
 2020年度は25駅で対策を実施し、2021年度は12駅で計画しています。
 今後も、誤出発に伴う列車衝突事故及び列車脱線事故を防止するため、計画的に誤出発防止対策を実施していきます。
  
誤出発防止
 

2 車両の安全対策

  
■ 運転士異常時列車停止装置
  
 列車に乗務している運転士に疾病等の異常が発生し、運転操作が継続できなくなった場合に自動的に列車を停止させる装置を設置しています。2020年度末までに、整備対象車両379両のうち368両(整備率97%)の設置が完了しました。   
  
■ 運転状況記録装置・誤通過防止支援装置
  
誤通過防止支援装置 2006年7月の省令改正に伴い、列車の運転速度やブレーキ操作等の運転状況を記録する装置の設置が必要であるため、『運転状況記録装置』を開発し順次設置しています。また、停車駅通過等を未然に防止する機能を持たせた、『誤通過防止支援装置』も併設しています。
 2020年度末までに、整備対象車両379両のうち338両(整備率89%)の設置が完了し、事故防止及び原因等の究明に役立てています。   

3 災害防止対策

 
 
■ 強風
 
 本四備讃線など、台風や季節風などで運転を規制する区間に列車を停車させない取り組みとして、2012年8月より『風予測システム』を導入し、早め規制により安全安定輸送に努めています。
強風
 
■ 大雨
 
のり面防護工 台風等による大雨の対策として、のり面(山を切り取った斜面・土盛でできた斜面)の状態を定期的に点検しています。点検結果をもとに、のり面を安定させるための対策として「のり面防護工」を施工しています。
 2020年度は、予讃線で6箇所、土讃線1箇所、牟岐線で1箇所の計8箇所について施工しました。  
 
■ 落石
 
落石防止網 落石に対する対策として、危険箇所を定期的に点検しています。点検結果をもとに、落石に備える対策として「落石止柵」、「落石防止網」を施工しています。
 2020年度は土讃線7箇所、高徳線1箇所、徳島線1箇所、牟岐線1箇所の計10箇所について施工しました。  
 
■ 土石流
 
 線路を支障する土石流が発生する可能性のある箇所には、
土石流を検知すると無線発報装置により、検知システム近
傍を走行する列車及び各指令所等に対して音声で緊急停止
を発報するシステムを設置しています。 土石流  
 
■ 地震
 
高架橋柱の耐震補強 大規模地震対策として鉄道橋や高架橋の耐震対策を実施しています。本四備讃線の耐震補強は2019年度までに桁の落橋防止対策、高架柱や橋脚に対する耐震補強を完了しました。また、道路等と交差する鉄道橋や高架橋に対しても落橋防止を目的とした耐震対策を1996年度から計画的に行っており、2020年度は4橋の耐震補強を実施しました。
 また、地震発生時の列車運転の取り扱いには社内外の多くのデータを活用しています。JR四国保有の地震計デ−タに加え、気象庁などの社外機関からも震度等のデータを取得することで、列車運行の安全を確保しています。さらに2009年3月1日より、気象庁が情報提供している緊急地震速報を活用した『早期地震警報システム』を導入しています。地震発生前に、揺れが予想される区間を走行している列車に対し、列車無線装置で自動的に緊急停車を指示するもので、列車無線装置の未整備線区では携帯メール機能を活用しています。システム導入前までは、地震が発生してから列車を停止させていましたが、現在は地震が到達する前に列車の停止手配を行うことが可能となりました。
 
■ 津波
 
 近い将来、高い確率でマグニチュ−ド9クラスの地震の発生が予想される南海トラフ地震による津波に備え、各自治体のハザードマップを参考にして、線路の浸水が予想される区域に「津波浸水予想区域標」を設置し、2016年3月には、線路内からの避難出口を示す方向標や指定避難場所への避難経路を示す標識の設置を完了しました。
 また、線路の浸水が予想される区域を走行中の列車に対し、運転席に設置してある『GPSトレインナビ』に“津波浸水区域走行中”を表示させることで、運転士に注意を促し“もしもの時”の迅速な対応に役立てることとしています。
 さらに、2011年3月11日に発生した東日本大震災後、各自治体が定めたハザードマップを基に、津波浸水予想区域の見直しと避難マップの作成を行いました。現在は、自治体の見直しに合わせて適宜情報の更新を行っています。  
  
 津波   避難

4 踏切等の安全性向上対策

  
■ 踏切支障報知装置等の整備
  
 JR四国には、2020年度末現在で1,320箇所の踏切があります。第1種踏切(警報機・遮断機のある踏切)は1,207箇所あり、全踏切数の91%を占めています。また、第1種踏切数の77%に当たる935箇所に『踏切支障報知装置』を整備し、このうちの83箇所に『障害物検知装置』を併設しています。これらの整備については、今後も計画的に進めていきます。

 踏切支障報知装置等の整備   
  
■ 踏切警報機(赤色灯)の視認性向上
  
全方向踏切警報灯 踏切の安全性向上対策として、踏切警報機(赤色灯)の視認性を向上させるため、警報灯の両面化や全方向踏切警報灯の導入に取り組んでおり、踏切遮断桿折損が多発している踏切などから計画的に進めています。
踏切警報機(赤色灯)両面化箇所数の年度別推移   
  
■ 踏切道の整備等
  
 踏切の事故防止対策として、2020年度は道路事業に合わせ踏切拡幅工事を3箇所で実施しました。
 
 第3種踏切(警報機があり遮断機のない踏切)と第4種踏切(警報機・遮断機のない踏切)については、道路交通量、鉄道交通量、踏切環境等を勘案しながら、効果的かつ計画的に廃止又は第1種踏切(警報機・遮断機のある踏切)への改良等を進めています。

 
  
■ 踏切内ペイント
  
 踏切内で閉じ込められ、事故に至るケースが多く見受けられることから、“踏切内「停車禁止」の意識付け及び踏切視認性向上”を目的に、ドライバーに注意を促すため踏切内ペイント(レンガ色塗色)を実施し、2020年度は5箇所の踏切に施工しました。
 今後も、順次計画的に実施していきます。
  踏切内ペイント   
  
■ テレビCM放映による踏切事故防止啓発活動
  
 春及び11月の踏切事故防止キャンペーンに合わせ、四国各県でテレビCM(「脱出編」と「列車 防護編」)の放映を行っています。また、運転免許センターや自動車教習所に依頼し、啓発用DVDの放映も実施して、踏切安全通行と踏切内で閉じ込められた場合の脱出方法等の啓発活動に役立てています。
テレビCM放映   
  
■ さく場道の安全対策
  
 踏切以外で人が横断している「さく場道」については、防護柵及び通行禁止看板の設置を行うことにより、列車との接触による鉄道人身事故の防止を図っています。
 2020年度は予讃線11箇所、土讃線1箇所の計12箇所で防護柵等の設置を行いました。
   さく場道の安全対策   
■ 連続立体交差化事業
  
 都市計画事業に伴う連続立体交差化事業については、高徳線栗林駅に続いて予讃線丸亀駅及び今治駅、高徳線佐古駅、予讃線坂出駅、土讃線高知駅が順次完成しています。
 また、2010年度から予讃線松山駅付近高架化工事に着手しており、約2.4kmの区間を高架化することにより、8箇所の踏切が廃止され18箇所の道路と立体交差することとなります。

5 列車からの緊急避難支援装置の整備

 異常時等において、駅中間などホームのないところで停車した列車から、お客様を避難誘導させる必要が発生した場合、お客様には「安全」「迅速」に列車から降車していただくこととなります。そのための支援設備として、「津波避難シューター」を開発し「手すり付非常用はしご」及び「飛び降り用補助ロ−プ」とともに計画的な整備を進め、津波の危険性の高い牟岐線と土讃線を運転する全てのワンマン列車の車内に搭載しました。
 
避難用シューター及び手すり付非常用はしごと車内収納

6 駅ホ−ムの安全対策

■ 非常ボタンの設置拡大
 お客様の駅ホ−ムからの転落等による傷害事故を防止するため、2017年9月予讃線の坂出駅に「非常ボタン」を設置しました。この装置は、急遽列車を停止させる必要が発生した場合、非常ボタンを扱うことにより、これに連動した非常報知灯が赤色点滅し、ホ−ム設置のパトライト(赤色灯及び扱った箇所の黄色灯)が点滅、関係列車に危険を警告するとともに関係信号機に停止信号を現示する装置となっています。また、非常ボタンを扱った際には、ブザ−が鳴動し日本語と英語の音声案内が作動する装置となっています。
非常ボタンの設置拡大
■ 固定柵の設置拡大
高松駅設置の防護柵 1日の乗降人員1万人以上の行き止まり駅(切欠きホ−ムを有する駅を含む)で、線路終端部の列車の止まらない箇所へ固定柵を設置し、ホ−ム上のお客様の転落等による傷害事故の防止を図っています。
 2017年5月に徳島駅1番線に設置したのを始め、2017年度末までに高松駅の全てのホ−ムに設置を完了しました。

  主な「ソフト対策」

1 ヒヤリハット運動

 重大な事故の発生を未然に防ぐ取り組みとして、2006年8月から「ヒヤリハット運動」を推進しています。この運動では、作業中にヒヤリまたはハッとした事象(ヒヤリハット体験)や、安全に関して気付いた事象(安全に関する意見)などを収集し、社員全員で共有することにより事故防止に繋げています。
ヒヤリハット運動で収集している情報
■ 「ヒヤリハット運動」の深度化
 「ヒヤリハット運動」導入時からの報告件数は堅調に増加し、年間2,000件を超える報告件数で推移しています。報告のしやすさと活用のしやすさを目指して、ヒヤリハット報告システムの見直しを図るなど、環境を整え活発な活動を促しています。
 また、リスクが高いヒヤリハットについては、引き続き本社内で情報を共有し対策の妥当性確認や水平展開を推進しています。
 今後は、具体的な報告を推進することで、ヒヤリハットのさらなる活用を目指すとともに、タイムリーなテーマを決めてヒヤリハット報告を促すことで、リスクを認識する力の向上を目指していきます。

リスクが高いヒヤリハットの共有化 安全推進運動での取り組みの歴史と報告件数の推移
■ ヒヤリハット貢献賞
 ヒヤリハット運動のさらなる活性化を目的として、「ヒヤリハット貢献賞」を関係職場に授与しています。2020年度は14件の「ヒヤリハット貢献賞」を授与しました。
【改 善 事 例 その1】
概況:
普通列車運転時、A駅定発後に無線が聞こえてきました。行き違いの普通列車が空転の影響で大幅に遅れているとのことだったので、自分も滑走を予測して早めに速度を低下させて運転しました。その後、信号機が注意現示を示していたが、台風が過ぎた後で落ち葉も多いことからから、慎重な扱いをしていたので問題無く運転取扱いができました。

改善事例 その1改善事例:
空転・滑走の発生が多くなる時期は、各運転士からの積極的な情報展開により、関係者間で情報を共有し、早めの対応を行うことで事象の抑制に努めています。情報共有は乗務員の点呼や無線連絡、業務用携帯電話、乗務員詰所での掲示を作成して各運転士に展開しています。
また、レール踏面の状況を観察し、レール研磨も実施しています。今後も情報共有して対策を図り、空転や滑走事象の防止に努め、安全運行を目指します。
【改 善 事 例 その2】
概況:
夜間の下りワンマン列車で、A駅においてお客様の乗降確認を行ったうえドアを「閉」としましたが、ホームミラー奥の照明が眩しかったためミラーに映る人影に気付くのが遅れ、駆け込みのお客様をドア挟みしそうになり“ヒヤリ”としました。

改善事例:
A駅下り列車用ホームミラーの後方にある照明が LED 化されたことで、より明るくなったのですが、相対的にミラーの像が暗くなりホームの状態を確認しにくくなっていました。
関係者と協議した結果、照明側面に遮光シールを貼り付け、照明の高さと角度を調整することで運転席方向への光を減光させました。
また、同様の事象報告があった、他の3駅にも遮光シールを貼付し、照明の高さと角度を調整することで、夜間におけるミラーの視認性を大きく改善することができました。

改善事例 その2

2 リスクアセスメント

 リスクアセスメントは、職場に潜在するハザード(危険源・有害源)を探索し、その発生頻度や発生した時の影響などから対策の優先順位を判定する方法のことで、事故の未然防止活動の一つです。
 JR四国においては、営業・運輸・工務全ての系統でリスクアセスメントに取り組んでいます。普段の業務でのヒヤリハットに加えて、ミスが起こりやすい場面と言われる「初めて」「久しぶり」「変化」の場面でのリスクを洗い出し、評価することで、リスクの大きさに応じた対策を講じるようにしています。

3 安全教育

 JR四国には、『研修センタ−』という教育の専門施設があり、各種の研修講座を開設し、駅係員や乗務員、指導者及び専門技術者等、新入社員から幹部社員までの幅広い研修を実施しています。特に、鉄道係員にとって最も重要な安全意識のさらなる向上や、職責の重要性、異常時における迅速で的確な判断力の教育など、安全教育を中心とした各種研修を実施しています。
 同研修センタ−が2020年4月、高松運転所構内へ新設・移転したのに合わせ、同センター内に従来の「事故展示室」に替わる安全研修施設として「安全継承館」を設置しました。
 この安全継承館で行う安全研修では、「@安全の大切さや命の重みと社会との繋がり、A人間のヒューマンエラー特性とその限界、B過去の事故事例や事故防止の歴史、C何気なく行っている行為への新しい気づき」について考えることで、「過去の事故の風化防止」と「安全意識の醸成及び向上」を図っており、2020年度末において640名の社員が研修を修了しました。

4 職場内での教育訓練

 研修センタ−で実施する集合教育とは別に、各職場内において職場内教育を実施しています。
 車掌・運転士の教育は、全乗務員を対象とした「定例訓練」「業務研究会」を実施するとともに、運転士においては、車両故障や踏切事故などの異常時を再現できる「乗務員訓練用シミュレ−タ」を導入し、臨場感ある状況の中で業務知識・取扱方及び技術の習得に取り組んでいます。
 また、乗務員以外の社員の職場内教育については、異常時の取扱方及び復旧訓練、若手社員の技術力向上並びに技術継承等を目的とした講習会・競技会などを開催するとともに、各職種間の連携強化等を図る目的で運転士・車掌・駅・指令等による合同訓練会なども開催しています。

■ 車両検修SS競技会
 車両をメンテナンスする社員に対する職場内教育として、車両検修SS(Shikoku Safety)競技会を開催しています。競技内容は、車両故障が発生した場合の応急処置やメンテナンスに必要な配線作業等の出来栄えなどをグループ会社との合同チ―ムで競い、技術力・対応力の向上に取り組んでいます。2020年度は、運転所及び多度津工場から5チ―ムが参加し開催しました。

5 異常時対応訓練

■ 総合事故対策訓練
 列車脱線など、大規模な事故を想定し警察、消防等関係機関の協力を得て、各系統の社員が合同で行う総合事故対策訓練を毎年1回実施しています。
 2020年度は、2020年3月に開業した「松山運転所 車両基地」において、12月3日に実施し約180名が参加しました。今回の訓練は、新型コロナウイルス感染防止の観点から訓練内容、参加者を縮小したなかで、3部構成(列車防護、旅客救出、脱線復旧)に分け実施しました。
 訓練概要としては、踏切内に進入した自動車と衝突し列車が脱線するとともに、乗客及び自動車運転手が負傷するという設定のもと、列車防護の取扱方やお客様の避難誘導、消防・警察等関係機関との連携、油圧ジャッキによる脱線車両の載線訓練を実施しました。

■ 異常時列車取扱訓練会
 異常時における正確な運転取扱いと状況に応じた対応能力の向上を図るため、管理駅単位の11駅において異常時列車取扱訓練会を実施しました。訓練の実施においては、異常時の取り扱いに精通しているベテラン社員から若手社員への知識及び技術の継承を行うとともに、運転関係及び工務関係社員の協力や現車・現物を使用するなど、実場面に近い状況を設定することで、より実態に即した訓練を実施しています。
■ 地震・津波発生時の避難誘導訓練
 大地震が発生し、大津波警報が発表された場合を想定して『地震・津波発生時の避難誘導訓練』を2005年度から実施し、2020年6月に24回目となる訓練を土讃線 須崎地区で開催しました。今回の訓練においては、高知駅〜窪川駅間で新しく運行を開始する観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」を使用し、乗務員とアテンダント間の連携と災害時の対応能力の向上を図ることを目的として実施しました。なお、徳島地区での地震・津波訓練については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止することとなりました。
■ 本四備讃線異常時取扱い訓練
 本四備讃線の瀬戸大橋橋梁上において、異常発生時における運転取扱い訓練を2020年10月23日の早朝、約90名が参加し実施しました。
 今回の訓練では、強風時における宇多津駅への退行運転及び車両故障により走行できなくなった列車に対し、宇多津駅より異車種の車両を伝令法により救援列車として発車させ、現地において異車種間で特殊中間連結器を使用して連結するなど、本四備讃線における異常時対応能力の向上に取り組みました。
 
■ ナイス訓練賞
 2012年4月より、各職場の自主的な異常時訓練等の活性化及び異常時対応能力の向上を推進する目的として、『ナイス訓練賞』を新設しました。各職場が独自の創意工夫により実施した異常時訓練(お客様対応訓練を含む)などであって、その内容が安全推進委員会等で紹介された中から、社長及び鉄道事業本部長が他箇所の模範と認めたものに授与することとしています。
2020年度は、15箇所の取り組みに対し表彰を行いました。
■ 浸水に伴う車両避難訓練(机上訓練)の実施
 2019年10月 長野新幹線車両センタ―において、豪雨による洪水が発生し留置中の新幹線車両10編成が浸水被害を受け、大きな社会的影響が生じました。記録的豪雨やゲリラ豪雨などの異常気象が頻発している現在の状況を踏まえ、JR四国においても浸水による車両浸水被害防止を目的として、2020年8月 車両避難の机上訓練を実施しました。今回の訓練においては、高知県の布師田車両基地横を流れる「国分川」が台風接近により氾濫することを想定し、車両基地に留置している全車両(31両)を高架橋上の高知駅に避難させる訓練を行いました。訓練終了後においては、関係者間で振り返りを実施し、万一の場合に備え手順等の確認を行いました。

  新型コロナウイルス感染症対策の取り組み

 お客様が安心して鉄道施設をご利用いただけるよう、社長を本部長とする「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、感染症対策のガイドライン等をもとに、対策を徹底し実施しています。また、お客様への周知・情報発信に取り組み、安心感の醸成に努めています。
■ 駅での取り組み
自動券売機の消毒 有人駅にアルコール消毒液を設置しお客様にご利用いただくとともに、接客カウンター、券売機等のお客様がよく触れる部分について、定期的に消毒しています。窓口には、飛沫感染を防止するためのパーティション等を設置しているほか、主要駅のタッチパネル式券売機や窓口カウンター等に、抗菌・抗ウイルスフィルムを貼付しています。また、指定席をご利用されるお客様にはシートマップを利用し、可能な限り他のお客様との座席の間隔を空けて発売するよう心がけています。
■ 車内での取り組み
換気装置の一例 車内においては、客室のテーブル、肘掛け等のお客様がよく触れる部分について、定期的に消毒しています。
 また、特急列車、普通列車(一部の車両を除く)は車両に設置している空調装置、換気装置を通じ常時換気しているほか、窓が開閉できる車両では窓開けを行っています。さらには、お客様による押しボタンでのドア開閉扱い(半自動扱い)を中止し、乗務員による自動開閉として、停車時の換気強化を行っています。
 ワンマン列車では運転席と客室の間にパーティションを設置しています。
■ お客様への情報発信
お客様に安心してご乗車いただくためのポスター お客様には、駅や列車内で可能な限りマスク着用、会話は控えめに、特急列車等で座席を向かい合わせにしてのご利用をご遠慮していただく等、コロナ禍におけるマナーについてご協力の呼びかけ放送を実施しているほか、当社独自の感染症対策ポスター及び動画を作成し、ホームページ、主要駅、デジタルサイネージで掲出・放映する等、周知・情報発信に取り組んでいます。
また、時差出勤や混雑を避けてご利用いただくための参考として、通勤通学時間帯列車の混雑状況をホームページや駅頭で提供しています。

  安全を支える人材の確保

 安全確保のためには、鉄道固有の知識・技術の維持・継承を図るとともに、安全・事故防止に関する教育・訓練に取り組むことが重要と考えています。また、技術断層を防ぐための計画的な新規採用の実施や、退職者を活用した技術継承にも取り組んでいます。

  安全関連設備投資

 鉄道施設の整備については、老朽設備の取替えを計画的に進めるほか、安全で安定した輸送の確保、旅客サービスの改善、業務の効率化等に必要な投資を計画的かつ重点的に実施しています。